それでも一緒に暮らしたいという願いのために
皆さんこんにちは(^^)
雨が続いていますね☂
急に夏が終わった感じです💦
本日は私が介護職だったときからのお話
とある介護施設の新規オープンに携わっていたときのお話
※ ご本人及びご家族には了承を得ています
とある男性の利用者さんが入所されました
・自身ではあまり動かない
・日中は家族により1人用のソファータイプの椅子に座っている
・昼夜逆転気味で夜間に大きな声を出す
と言う方
ご家族の方は夜間に出す声が、他の利用者の方にご迷惑にならないか不安そうでした
ほぼ毎日ご面会に来られており、居室で過ごされていました
しばらく経って、そのご家族との立ち話で
「施設に入れることは本当に抵抗があった」
「できれば最後まで家で面倒見たかった」
「夜家で寝ていると声が聞こえないのが寂しい」
とおっしゃっていました
それでも入所を決意されたのは、やはり夜間の声で眠れない事による疲弊でした
では
「“もし夜間に大きな声を出さないで寝ていたら”“本人がもう少し動けたら”また一緒に暮らしたいですか?」
と伺うと
「それはもちろん」
との事でした
もちろんこれらを改善するためには、1人の介護職員ではどうにもなりません(はっきり言って無理)
私がおこなったことは
・このことをチームメンバーと共有
・関連職種にも共有
・方針と方法を、ご家族にも伝える
ことでした
もちろん、これは介護では当たり前のことなのですが、、、
この男性の方のみならず
「もう少し足に力が入れば」
「身の回りのことだけでもできれば」
「夜寝てくれれば」
「徘徊がなくなれば」
「ご飯を自分で食べてくれれば」
「○○の症状が落ち着いていれば」
などなど、実は「これが改善すれば」という事で、また一緒に暮らしても良いというご家族は案が多いのです
もちろん家で暮らすための介護サービスはあります
ですが24時間ではないため、どうしてもそれ以外は家族の負担になります
随時対応型の訪問も、家族による連絡が必要となるし、、、
と言うことは、やはり本人の症状を改善していく方法が最良だと思います
残念ながら、この男性の例は、途中で私が移動になってしまったこともあり、最後まで関わることができなくなってしまいました(これは本当に悔しかった)
施術の仕事に就いてからも
施術に来ていただく、旦那様の介護をされているお客さまから
「夫が重くて手首から肩まで痛くなってしまって」
というお話がありました
旦那様は寝たきりでちょっと恰幅が良い方
普段は介護サービスを利用されているが、「排便があったときに訪問サービスが来るまで待たせるのは嫌」とのことで、その際は奥様がおこなっているそうです
向きを変える際に手首から肩を痛めたそうです
その時、思い出したのが冒頭の男性の例です
「このままでは奥様は疲れ切って、旦那様は施設に入るのか?」
と思い、奥様にそれとなく伺ってみたところ
「あの家は夫が建てた家で、ずっと住んでいたから最後までいさせてやりたい」
とのことでした
施術を終えて、奥様に旦那様にもお会いできないか確認したところ、訪問することになりました
その後私がしたことは
・奥様の施術は継続
・奥様に、簡単な身体の動かし方を伝える
・伝えたことを一緒におこなう
・旦那様に、奥様が介助する際にちょっとした動作のお願い
※ ちなみにこの段階では旦那様への施術はおこなっていません
その約半年後に奥様より「夫ともう一度会って欲しい」とお話があり、再度訪問しまして
今度は旦那様の施術を依頼されました
その中で旦那様から
「妻が痛みを言わなくなった」
「私も介護されて痛くなくなった」
「だから私も施術を受けて少しでも(妻を)楽にさせたい」
とのことでした
お2人とも素敵なご夫婦だなと思うとともに
・介護を受ける当事者の方には、少しでも維持・向上を
・介護するご家族(およびプロの方)には、少しでも楽になる方法を
・双方ともに自分の尊厳を大切にできるように
「例え身体に不調があっても、認知症があっても、障害があっても、本人達が諦めないのに私が諦める理由がない」と再度、決意を固めた次第です
介護でも、医療でも、施術でも、ある程度の限界はあると思います
綺麗事だけでは済まないこともたくさんあります
この2つの例みたいに、必ずしもご家族が「一緒に暮らしたい」と思っているわけではないということも知っています
ですが関わりをとおして、介護を受ける方、おこなっている方、もちろん介護に関係のない方も含めて、不調に不調を重ねて自分を見失うようなことは避けて欲しいと思います
自分のこころとからだの健康を維持し、自分らしく生活ができるようにお手伝いができれば幸いです
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